ここしばらく速読の訓練をしていた件について

ここしばらく、速読のトレーニングを受けていた。前から興味はあったが、胡散臭いという印象があり、手が出なかった。勝間和代氏のベストセラー本で薦められていたことがきっかけで、やってみた。ただし、交通の都合があり、通信講座にした。勝間氏の本では直接講師と会って教わるべきとなっていたが、妥協した。期間は12月10日くらいから今まで、のべ55時間。専門書、文学の類についてはスキャンするスピードがボトルネックにならないので最初から期待はしていなかったが、「簡単な本を速く読めること」を期待した。「見れば即座に分かるが見るまでは知らなかったような事実を羅列した本」を大量に消化するといいことがありそうだと思った。
最後までやってみての感想としては、「まあ、これも一つの経験だ」。読書スピードが速くなったとは全く実感はできなかった。

講座の内容

  • 目を動かしたり、視野を広くとるための訓練。これは目の体操に近い。
  • 理解力を増すための訓練。これはいわゆる頭の体操、脳トレ的内容。
  • 市販の本(何の本を読むかは自分で選べる)を速度をコントロールしながら読む練習。

感じたこと

  • 目の体操の効果は正直言って実感できない。
  • 頭の体操の効果も特に何か良くなったという感覚はないが、少なくとも頭は一生懸命使っているので脳トレとしては有効かもしれない。
  • 速度をコントロールしての読書では、無理やり速度をあげると理解度も落ちる、という(当然の)ことが確認できたのは収穫。
  • もしこれが、通信講座でなく、直接講師から教えを受けていたら全然違ったのかもしれないとは思う。もしそうだったら残念なことだと思う。でも、当分の間は速読トレーニングをまたやろうとは思わないだろう。
  • 速読訓練中でも、面白い本は「こんな面白い本を理解度を犠牲にして速読するなんて勿体なすぎる」と感じて読むスピードを落としてしまうことが多くあった。(訓練の趣旨から外れるのは承知はしていたが、つい。)
  • 縦書きの文章を読む訓練を多くやるので、久々に横書きの本を読んだらいまいち頭に入ってこない気がした。ただ、これは専門書だったので、縦書き横書きの問題ではないのだろう。
  • 小説やら新書やら、すらすら読めて面白い本を沢山読んだあとで、専門書を読んでみたら、あまりに頭に入ってこないので驚いた。読んでいるつもりで2ページくらいページをめくっていると、「あれ?今何の話が書いてあったのだろう。」という風に思うことが多い。